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一ノ蔵

1973(昭和48)年、新しい酒づくりを目指した宮城県の小規模酒蔵の若い当主が集まり共同事業化の協議や研究を重ねました。 その結果、集まった中から四つの会社が合併を決断し、新たに「宮城銘醸」をスタートさせたのです。 翌74年3月「一ノ蔵」に社名変更し、「一ノ蔵」ブランドの日本酒を初出荷しました。 日本酒は1992年に級別制度が廃止されるまで、酒税法により『酒類審議会の審査によって特級または一級に該当するかどうかを、国税庁が認定する』制度でした。 「一ノ蔵」は、この制度の矛盾を逆手にとって、思いきった新商品の開発に挑戦したのです。 当初は、特級と一級のみを醸造販売していたのですが、1977年、国税庁の監査を受けない(無監査)酒は二級という級別制度の矛盾をついて、「一ノ蔵無監査本醸造辛口」と銘打った商品を発売しました。 これが評価されて、「一ノ蔵」は市場で認知度をあげる突破口になったのです。

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